ウイルス性発疹症(水ぼうそうなど)

小児に比較的多いウイルス性発疹症としては

  • ウイルス性疣贅、伝染性軟属腫
  • 単純疱疹、水痘、帯状疱疹
  • 麻疹、風疹、突発性発疹、伝染性紅斑
  • 手足口病
  • ジアノッティ病、ジアノティ症候群

が挙げられます。

ウイルス性疣贅、伝染性軟属腫については小児皮膚科のそれぞれの項を、単純疱疹帯状疱疹については一般皮膚科のそれぞれの項を参照ください。
ここでは水痘(水ぼうそう)について解説します。

水痘帯状疱疹ウイルスというヘルペスウイルスの仲間による感染症で、患者さんのほとんどは10歳までの子です。接触やくしゃみ、せきなどの飛沫、空気中のウイルスから簡単に感染します。約2週間の潜伏期を経て、37~38度の発熱を伴って、お腹、胸、背中などに、小さな赤い発疹ができます。発疹はやがて水疱となり、2~3日でかさぶたになります。かさぶたは1~2週間でとれ、場合によっては色素が抜けたような痕が残ることがありますが、半年~1年のうちにほとんど消えます。

治療としては抗ヘルペスウイルス薬の内服が効果的です。また痒みが強いことが多いため、かゆみ止めの塗り薬を塗ったり、ひっかかないよう爪を短く切り、痒みを感じにくくするため室温を低めに設定したり、患部を冷やしたりします。発熱があったり水疱が増えている間は、お風呂のお湯の中に入るのは控えてください。
また水ぼうそうは感染力が強いため、すべての水疱がかさぶたになるまで自宅安静となります。