その他ワクチンなど

破傷風トキソイド(不活化ワクチン)

土壌中の破傷風菌が傷口(イヌ、ネコ、ウサギ、ネズミに咬まれたときを含む)から体内に侵入することで感染します。破傷風になると筋肉の硬直や有痛性けいれんなどで始まり、重症例は呼吸不全を呈して死亡します。破傷風トキソイドで予防可能です。日本で年間100人程度が発症しています。また他のアジア諸国、アフリカ、南米では多くの方が破傷風で亡くなっており、これらの国に行く場合は破傷風トキソイドを接種された方が安全です。破傷風トキソイドは1968年以降は小児の定期接種に含まれており、小児期に接種している方はもう1回追加接種をすれば10年は効果があると言われています。

水痘ワクチン(生ワクチン)

水痘帯状疱疹ウイルスが水痘(水ぼうそう)にかかった後、神経のなかに潜伏しますが、過労、体力低下、老化、病気などで免疫力が落ちると、再びそのウイルスが増え、皮膚と神経を攻撃して、帯状疱疹を発症します。水痘ワクチンは50歳以上の方の帯状疱疹の予防にも適応があります。

麻しんワクチン(生ワクチン)

麻しんは麻しんウイルスによる感染症で空気感染をします。
・全身の発疹(回復期には色素沈着を伴う、コプリック斑の出現)
・38.5℃以上の発熱
・咳、鼻汁、結膜充血などのカタル症状
などが症状として現れます。
肺炎と脳炎で死亡することがまれにあり、ワクチンの接種が重要となってきます。
2013年度現在、23歳以下の方には定期接種として2回の接種機会が与えられていますがまだ100%の人が接種しているわけではありません。心配な方は抗体検査をして陰性であれば追加接種をお勧めします。1回接種で95%の方が抗体陽性になります。

風疹ワクチン(生ワクチン)

風疹は風疹ウイルスによる感染症で、飛沫感染し、潜伏期は2~3週間で、その後発熱、リンパ節腫脹、全身に発疹が見られます。日本では2013年に多くの患者さんが見られました。妊娠初期の罹患により、出生児に先天性風疹症候群(難聴、心疾患、白内障など)が見られることがあります。
風疹の流行を抑制し妊娠初期の風疹罹患を予防するためには、女性が妊娠前に予防接種を受けるのはもちろんのこと、成人男性の接種も大事になってきます。1回接種で95%の方が抗体陽性になります。