血管腫

皮膚や皮下に存在する細い血管が拡張し数が増える良性の病気です。
細胞性増殖を伴わない血管奇形まで含めると数十種類以上あるため、ここでは小児で一番メジャーないちご状血管腫=幼児(乳児)血管腫について解説します。

未熟な毛細血管の増殖により、生後3~4週間から鮮紅色かつ隆起性の病変がみられ、6~6か月まで増大します。顔面や腕によくできて、学童期までに大部分が消退し、軟らかい瘢痕を残します。そのため、近年は積極的に色素レーザー治療、液体窒素圧抵、必要があればステロイド局注や内服で治療します。欧米では高血圧や狭心症に使用されるプロプラノロールの内服療法が、腫瘤型の治療の中心になりつつあり日本でも導入されつつあります。