乾癬

乾癬は、皮膚の炎症と表皮の新陳代謝異常を起こす病気で、赤く盛り上がった発疹の上に銀白色の垢が付着し、フケのようにポロポロと剥がれ落ちるという症状がみられます。
また、症状が出ていない部分を搔いたり傷つけたりすると、その部分にも症状が出てくる事があり、これをケブネル現象と言います。

乾癬には5つの種類があります。
◯尋常性乾癬
日本には乾癬の方が40万人いると言われていますが、その9割を占めます。
頭部、肘、膝など刺激を受けやすい部位によく見られ、全身に広がる事もあります。
約6割の患者さんは爪にも症状が現れます。
◯滴状乾癬
小さな水滴程の皮疹が全身に出現します。
扁桃腺炎などの細菌感染が悪化する時に発症することがあります。
◯膿疱性乾癬
発熱と倦怠感があり、急激に全身が赤くなって膿疱が多発します。
放置すると全身状態が悪くなることがあります。
◯関節症性乾癬
皮膚の症状に加えて、関節リウマチのように関節の腫れや痛みを伴います。

乾癬を診断する際には、同じ様に皮膚の赤みやフケなどを伴う脂漏性皮膚炎なども鑑別にあがってきます。
乾癬治療の基本は塗り薬です。
ビタミンD₃やステロイド剤、またはその配合剤などを用います。
この配合剤の中でも、フォームタイプの物の効果が高いという事がここ最近わかってきました。
塗り薬の他にも内服薬で過剰な免疫作用を抑えることもあります。
また、当院では全身型のナローバンドUVBによる光線(紫外線)療法も行なっております。
科学的製剤の注射や点滴による治療は病院への御紹介となりますが、第一の選択肢とは言えません。
感染治療は定期的な通院と症状に応じた治療法の選択により、殆ど症状の無い状態を長期間保つことを目標とします。
当院は皮膚科専門医です。
症状の程度、範囲、生活上の不具合、通院頻度など医師にご相談いただき、指示された用法用量組み合わせを、きちんと守って治療していきましょう。

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