皮膚(肌)への外用剤の塗り方

  • 使用量の目安
    保湿剤など全体に塗る場合、軟膏やクリームは、人差し指の先端から1つ目の関節まで伸ばした量、ローションの場合は、1円玉大の量が約0.5gです。この量で、成人の手のひらの面積約2枚分に塗れます。
    ティッシュが皮膚に付く、または皮膚がテカる程度も使用量の目安になります。
    使用量が少ないと適切な薬を使っていても効果があまり出ないことがあるので薬はたっぷり目に塗るようにしましょう。
  • 基本的な塗り方
    手を清潔にして外用剤を取ります。指や手のひらを使って、こすらずに、優しく塗り広げます。関節やシワがある部分は、皮膚を伸ばして塗ります。目や耳の周りも必要な時は忘れずに塗りましょう。
  • 塗り方の工夫
    保湿剤は皮膚が水分を吸収している入浴後に塗るのが効果的です。できれば入浴後5分以内に早めに塗るようにしましょう。
    保湿剤は皮膚から水分が逃げないようにふたをする役割を持っています。そのため、保湿剤を塗る前に水や化粧水で皮膚を軽く湿らせておくと、十分な保湿効果が得られます。
    ワセリンなど軟膏は皮膚の表面に膜を作り、水分の蒸発を防ぎます。寒い時期は固くなるので、手のひらで温めて柔らかくしてから塗りましょう。硬いまま塗ると、皮膚を傷つける場合があります。
  • お子様への塗り方(保湿剤の場合)
    保湿剤を塗る前に手をよく洗って清潔にしましょう。必要量を手の甲に取りましょう。軟膏以外の場合は傷口には使わないように注意しましょう。
    • 顔、頭
      顔に保湿剤を点在させます。優しく円を描くように伸ばします。小鼻のわきも忘れずに塗りましょう。乾燥している目と口の周りにも保湿剤を塗りましょう。耳は綿棒より保護者の小指の方が、奥まで入りすぎず上手に塗れます。耳たぶを前に倒して、耳の後ろにも塗りましょう。頭皮はフォームやローションがべとつかず、使いやすいです。髪の毛を分けて人差し指の腹を使って丁寧に塗りましょう。

    • 保湿剤を左右対称に点在させます。手のひらをすべらせてマッサージをするように伸ばして塗ります。わきの下も忘れずに塗りましょう。
    • 手、足
      手足の指は保護者の親指と人差し指で軽くつまむようにして塗ります。指と指の間も忘れずに塗りましょう。腕の曲がる部分やひざの裏側も忘れずに塗りましょう。足の甲や裏、足首のくびれも念入りに塗りましょう。
  • 保湿剤の選択
    夏はさっぱりとした使用感の良いもの、冬は皮膚を覆う効果に優れたものが良いでしょう。