皮膚生検・病理組織検査

局所麻酔後に病変部の皮膚を一部切り取る検査です。

肝臓や腎臓などの疾患と異なり、皮膚疾患では血液、尿検査などで十分な情報が得られないことが多いです。実際に皮膚に異常が起きているので、この病的な皮膚を一部採取して、顕微鏡レベルで観察することにより、さらに詳細な情報が得られます。

大きく分けて2パターンのやり方があり

①パンチバイオプシー

  • 直径3~4mm程度のトレパンという円柱状の筒でくり抜きます。その後皮膚縫合しますが、縫合しなくても1、2週間くらいで傷は埋まります。縫合した場合は線状の跡が少し残り、縫合しない場合はニキビの跡のようになります。

②紡錘形切除

  • 病変部の皮膚を舟形に切除します。創部は縫合しますが、切除した皮膚の長さよりも少し長い線状の傷跡になります。

実際に多くの場合は臨床所見から推定される診断に誤りがないことを確認するために行います。特に外科的治療のように後戻りできない治療やステロイド大量投与などの副作用を伴う治療が必要な疾患の場合は、治療開始前に診断に誤りがないことを確認しなければなりません。そのための情報源の一つですが、皮膚生検は最も重要な情報が得られる検査です。