掌蹠膿疱症

手のひらや足の裏に、左右対称性にうみ(膿疱)が繰り返しできる皮膚の病気です。膿疱とともに紅い斑点(紅斑)や鱗屑と呼ばれるかさかさしたふけの様なものがあらわれます。その他にみずぶくれ(小水疱)、かゆみ、爪の変形、かさぶたなどの症状がでます。手足以外に膝などに見られることもあります。また皮膚以外に、鎖骨を中心に骨や関節などが痛くなる方もいます。

病気の原因としては扁桃炎、虫歯、副鼻腔炎、中耳炎などの病巣感染や、歯科金属などの金属アレルギーが関係していることもありますが、はっきりとした原因は現在のところ分かっていません。多くは平均3~7年で治ると言われています。

治療としては外用療法が中心ですが、内服療法、紫外線治療、病巣感染や金属アレルギーなどが明らかな場合は、それらを除去する治療を行う場合もあります。
外用療法としては以下の3種類が使用されます。

  • ビタミンD3外用剤
    皮膚が形成される過程の異常を正常にするお薬です。また膿疱や水疱を抑える効果もあります。
  • ステロイド外用剤
    主に炎症を抑えるお薬です。
  • サリチル酸ワセリン
    硬くなった皮膚を柔らかくするためのお薬です。

また掌蹠膿疱症の方は喫煙者が多いことから、掌蹠膿疱症と喫煙は何らかの関係があると考えられています。健康のためにも禁煙しましょう。掌蹠膿疱症はかぜや扁桃炎がきっかけとなって発症することがあります。かぜなどをひかないよう日頃からうがいをするようにしましょう。