とびひ(伝染性膿痂疹)

細菌が皮膚に感染することで発症し、人にうつる病気です。掻きむしった手を介して、水ぶくれがあっという間に全身へ広がる様子が、火事の火の粉が飛び火することに似ているため、とびひと呼ばれています。虫刺されやあせもをかいたり、小さなケガでできた皮膚の傷に細菌が入り込み、感染することで発症します。

水ぶくれができる水疱性膿痂疹とかさぶたができる痂皮性膿痂疹の2種類があります。アトピー性皮膚炎の患者さんは皮膚のバリア機能(外からの刺激や有害物質から体を守ったり、体内の水分が外に逃げていかないようにする働き)が低下しており、とびひにかかりやすいので注意しましょう。

とびひの治療は主に抗菌薬の飲み薬、塗り薬を使用します。また原因となる細菌を減らすため、入浴して皮膚を清潔に保つことが大切です。患部はこすらず、石鹸をよく泡立て、泡で丁寧に洗い、その後はシャワーで良く洗い流しましょう。
またタオルや衣類の共用でとびひがうつることがあります。学校を休む必要はありませんが、プールに入ると、症状がひどくなったり、他の人にうつしてしまうことがあるので、治るまでは控えてください。